【本紹介】うつ病経験者が再発予防のために読むべき「自己啓発本」はこれだ!

こんにちは。休職を3回経験しているKIKO( @kikoslog)です。

 

うつ病は再発してしまうと、その後の再発率が上がり、慢性化する可能性があることがわかっています。

1回再発した人→2回目に再発する率は60%
2回再発した人→3回目に再発する率は70%
3回再発した人→4回目に再発する率は90%

参考:厚生労働省(コラム・活動事例・資料 編)

 

できればうつ病とのお付き合いは、1回で終わらせたいもの。
そこで今回は再発や再燃を防ぐために、自分で取り組める参考書をご紹介します!

ご自分のうつ病とうまく付き合っていくためのワークシートも付いていますので、読むだけでなく、ぜひご自分で手を動かしてみてください。

 

ちょっとボリュームのある本ですが、「うつヌケの卒業論文」を作るつもりで、少しずつ取り組んでみましょう!

 

先に本書の目次を確認したい方は
うつ病の再発・再燃を防ぐためのステップガイド 目次

 

【こんな人に読んでほしい】


 うつ状態から回復してきて、なにか行動してみたい気持ちになってきた
 うつ病の再発・再燃を防ぎたい
 自己啓発本を読むと、なぜか数日後に体調を崩す

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これを書いている人

✳︎24歳 うつ病と診断
✳︎26歳 反復性うつ病と診断名変更
✳︎37歳 光トポグラフィー検査を受け、双極性障害へと診断名変更

 

休職したり退職したり、離婚したり、生きることに絶望したり…
しかし今では回復(寛解)し、服薬も3年以上していません。

いまだに病にとらわれる事もときどきありますが、それなりに楽しく暮らしています。

 

「うつ病が治る」ってどんな状態なのか? 

 

 今日ご紹介する本は「うつ病の再発・再燃を防ぐ」ための本です。
ところで、うつ病が治るっていったいどんな状態なのでしょうか?

 

本書ではうつの状態をあらわす定義が、4種類示されています。
 

整理【うつの状態を表す用語の定義】

寛解:うつ病が改善し、無症状のまま一定の期間(14日)を経過した場合。かなり良くなったと感じるものの、完全にもとの元気な状態に戻っていないと感じる。

 

回復:寛解の期間が長く持続する状態。この本の筆者は6カ月の経過を回復の定義と推奨。寛解が最低6カ月継続する場合、うつ病から回復したものとみなされる。

 

再燃:うつ病から寛解した人に、すべての抑うつ状態が戻ってきた場合。基本的にもともとのうつ病が再び現れるものと考えらる。

 

再発:以前のうつ病では症状が完全に消退して5~6年たったような人が、再び抑うつ気分を感じるような場合。

 

再発と再燃の違いは、うつ病とうつ病の間の間隔の長さです。

(参考:うつ病の再発・再燃を防ぐためのステップガイド P30)

 

「うつ病が治る」ということは本書では定義されていませんが、少なくとも

回復=寛解状態で6ヶ月過ごすことができる

と考えて良いかと思います。

 

仕事を休職しているような場合、完全にスイッチをオフした状態から、社会復帰に向けて行動していくのはなかなか難しいものがあります。
実は私も失敗しています…(汗)

 

今考えれば、復職したタイミングでは「回復」したわけではなく「寛解」しただけだったのではないかと思います。

 

 仕事を複数回休職しているような場合、職場復帰への焦りもありますよね。
そうなると寛解の期間を十分にとって、回復状態になってから復職するという事は、現実問題として難しそうです。
寛解状態で復職して、そして再燃してしまうという事例が多いのではないでしょうか?

 

そこで療養が進み職場復帰が見えてきた頃、ぜひチャレンジして欲しいのが、こちらの本のワークシートです。

ちょっと分厚くて、文字もぎっしり詰まっている本なので、読むのが大変かもしれません。


でもきっとあなたを助けてくれる本だと思いますので、休職中の時間のある間に、少しずつでもワークシートに取り組みながら、読んでみてください。

 

「うつ病の再発・再燃を防ぐためのステップガイド」の概要

 

 

この本は「うつ病の再発・再燃の防止」を目的に、効果の実証されている工夫を幅広く紹介しています。


第1章では、うつ病の種類や特徴、原因、治療法など基本的な情報が示されています。

 

第2章と第3章では「うつ病の再燃とはどういう事か」を説明して、「再燃を防ぐために工夫できる事の計画づくり(包括的ウェルネス・プランの作成)」の手順と書き込めるワークシートがついています。

 

第4章からは、うつ病とうまく付き合うための個別の方法を、11章に分けて紹介しています。

 

・薬物療法(第4章 健康でいられるための治療薬) 

 

・維持精神療法(第5章 気分良く過ごすための精神療法)

 

・認知療法(第6章 毎日の現実的思考)

 

・行動の活性化(第7章 楽しく健康的に暮らす)

 

・マインドフルネス瞑想法(第8章 再燃を防ぐためのマインドフルネス瞑想法)

 

・コーピング(第9章 ストレスへの効果的な対処法)

 

・うつ病と関連する健康問題(第10章 不安障害、アルコール乱用、慢性疼痛、その他の内科的疾患)

 

・完璧主義について(第11章 完璧である必要はありません:完全主義と自己批判を変えましょう)

 

・依存(第12章 依存に対処する)

 

・対人関係(第13章 健全で親密な対人関係を育てる)

 

・自己実現(第14章 人生への積極的な関与)

 

各章の流れは、

1)その工夫は、どのようなものか
2)うつ病の再燃と再発の防止に、どう関わっているのか
3)どの程度、効果のあるものなのか
4)具体的方法の紹介
5)取り組みやすい、具体例のついたワークシート

の順で示されます。

 

最後にその章のまとめが簡潔に書かれます。
そこには「練習」というタイトルで、自分なりのその章のポイントと、今後取り入れたい具体的行動を書き込めるようになっています。

 

読むだけではなく、実際に手を動かして考えることができます。
うつ状態の時は、頭で考えるよりも実際動いてみることが大切だと思います。

 

▼双極性障害の方にはコチラの記事がオススメです▼ 

ganbara-nai.hatenablog.jp

 

うつ病患者が陥りやすい自己啓発書の罠

 

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 うつ病と診断され、「自分はダメな人間だ」「自分は何もできない」と絶望的な気持ちになった事は、この病に関わる人はみんな経験する事でしょう。
(でもうつ病は「脳内の病気」なので、あなた自身が「ダメな人間」になってしまった訳ではありません。)

 

そんな時、書店に行って「できる人になる○○の方法」とか「人生を変えるためにやるべき10の行動」のような自己啓発書を、ついつい手に取ってしまう事、ありますよね?

 

ええ、私もたくさん読みました。
名著と言われるものから、苦し紛れに手にとったものまで。
もちろん、それらの本には有益な事が書いてあり、読んだ直後は「よし、この本の通りにすれば、元の自分に戻れる」と思い、行動を起こします。

 

自己啓発書に良くある手法としては、自分の過去を振り返り「目標」を決め、その目標を分解してマイルストーンとし、一つ一つクリアしていくと「理想の自分」に到達できるというもの。

 

でも、ちょっと待ってください。
うつ状態で、ほとんどすべての事に対して、否定的にしか物事を見られない人が、「現実的な目標」を立てることができるでしょうか?

 

私にはできませんでした。
描いた目標は「(到達不可能な)絵に描いた餅」でしかありませんでした。
なにもできなくなってしまった自分が、情けなくて悔しくて悲しくて、だからこそ「高い目標」を掲げ、それに向けて「頑張っていた」のです。

 

頭も働かず、気力もなく、体力も衰えているのに「効率化のためのタイムマネジメント」を行い、「朝活」をするべく早起きしようと頑張ってみたり。


当然、予定どおりにこなせるわけはなく、「やっぱり私の努力が足りないのだ」と自分を責め、落ち込む毎日…

 

書店に並んでいる自己啓発書は体力もあり、健康で、その上で「頑張れる人」ならばこそ、効果があるのではないでしょうか?

 

 頑張る方向はこの本が教えてくれる

 

本書では、うつ病と上手に付き合う方法をたくさん教えてくれます。
いくつか紹介してみましょう。

 

第6章 認知療法

自分の考え方の癖(否定的思考)に気付き、客観的に観察するためのトレーニング。
思考の歪みをチェックして、事実に近い客観的な視点を得ます。
ひとつのことにクヨクヨと囚われてる時にオススメです。

 

第7章 行動の活性化

ワークシートの「週間活動表」をもとに、達成感と人生の楽しみに繋がる活動を増やすトレーニング。
睡眠や運動についての解説もあるので、一生物の「健康」を手に入れるきっかけになるかもしれません。

 

第14章 自己実現

いったん「うつ病の再燃・再発」という話題から逸れ、ポジティブ心理学を基にした「どうしたら幸せになれるか、人生に満足できるか」を考えるワーク。
自己啓発本にありがちな「人生における9本の柱」の価値観を定義しますが、この定義は自分の努力の方向性を見失わないようにするためのものです。

 

内容の充実した本書ですが、1章ずつのボリュームはそれほどでもないと思います。
時間をかけて取り組めば「ウツ抜けの卒業論文」が完成しますよ!

 

うつ病経験者には自己啓発書は劇薬すぎる?!

 

書店に並んでいるいわゆる「自己啓発書」は、残念ながらうつ病を患ってしまった人が、完治しないままに読むには「劇薬」すぎると思います。
何十万円分もそういった本に手を出してきた私には、そう思えてなりません。

 

今回紹介したこちらの本は、うつ病の再燃・再発を防ぐための、いろいろな工夫や努力の方法が紹介されています。
いきなり、一般的な自己啓発書にすがるよりは、こちらの本を手に取ってみませんか?


そしてまずは本書のワークシートを通して「健康になる」という、大切で大きな、そして一生ものの「目標」を目指してみてはいかがでしょうか?

 

「読むだけでは意味がない、実行しはじめて効果がでる」というのは、この本も自己啓発書も同じです。
私もたびたび読み返して、できる所から工夫を取り入れていこうと思います。

 

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書籍データ


【書籍名】うつ病の再発・再燃を防ぐためのステップガイド
【著者名】Peter J. Bieling・ Martin M. Antony著、野村総一郎 監訳、林建郎 訳
【出版社】星和書店
【出版日】2009/2/1
【頁 数】371ページ
【目 次】
第1章 うつ病の正体とその克服方法
第2章 うつ病の再燃とは?
第3章 過去に学び、未来の選択肢を考える
第4章 健康でいられるための治療薬
第5章 気分よく過ごすための精神療法
第6章 毎日の現実的思考
第7章 楽しく健康的に暮らす
第8章 再燃を防ぐためのマインドフルネス瞑想法
第9章 ストレスへの効果的な対処法
第10章 うつ病と関連する健康問題(不安障害、アルコール乱用、慢性疼痛、その他の内科的疾患)
第11章 完璧である必要はありません:完全主義と自己批判を変えましょう
第12章 依存に対処する
第13章 健全で親密な対人関係を育てる
第14章 人生への積極的な関与

 

www.seiwa-pb.co.jp

 

 

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